低ストレスのヨガ指導者／塩田剛太郎の健康連載

 

 

 

 

 

                                                   

 

 

 

 

 

＜読んで効く！ストレスオフ処方箋＞

 

 

ヨガと言えば、女性に大人気のフィットネス。呼吸法や瞑想（めいそう）などさまざまな要素が取り入れられていて、数多くのフィットネススタジオで行われている。メディプラス研究所が女性のストレスオフな職業を調査したところによると、第7位に「ヨガインストラクター」が挙がった。これを受け、ヨガインストラクターを多数擁するホットヨガスタジオ「LAVA」と共同調査を行った。そのデータを紹介する。

▼調査対象がほぼ女性、また20～30代が大半を占めるため、一般女性の同年代と比較して分析。まず、ヨガインストラクターの高ストレス者の割合は一般女性と比べ半数ほど。一方、低ストレス者は一般女性に対し2倍以上の割合を示していて、低ストレス者が非常に多い職業であることが明らかだ。

さらに細かく分析するため、現代人のストレス要因を＜1＞仕事（家事・子育てを含む）と生活の調和を実現するための個人環境・社会へのストレス（ワークライフバランス）＜2＞心身の不調や体調・生活時間管理におけるストレス（セルフライフバランス）＜3＞人間関係の不安や社会への孤独感などのストレス（ソーシャルライフバランス）＜4＞自分と家族の生活・将来への不安などのストレス（ローカルライフバランス）の4つの「ライフバランス」に分類し質問を行った。

▼結果、ヨガインストラクターはすべてのライフバランスで一般女性よりもストレスオフ傾向にあり、特に「ソーシャル」「ローカル」ライフバランスのスコアが高い傾向にあった。「自分の居場所がある」と感じている人が99・7％と非常に多いことからも、ストレスの原因としてよく挙げられる人間関係の摩擦や社会的孤独感を感じている人が少ないということがわかる。また「仕事の満足度」も非常に高く、一般女性と大きく差がひらいた。資格を持って働いていることや大勢の前でヨガをコーチすること自体が、貢献感や承認欲求を満たしている可能性がある。ヨガそのものの健康的効果もさることながら、その指南にあたる側もストレスオフな環境でいられるのであれば、理想的な職業の1つだろう。

 

 

 

 

リンク：https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190116-00447152-nksports-hlth
 

 

 

 

 

【単語】

 

 

 

 

1.  ヨガ : (yoga）古代インド発祥の伝統的な宗教的行法で、心身を鍛錬によって制御し、精神を統一して古代インドの人生究極の目標である輪廻転生からの「解脱（モークシャ）」に至ろうとするものである。
2.  フィットネス : (fitness）肉体的観点、健康的観点で望ましいと考えられている状態に適っている状態、およびそういう状態でいること、そういう状態でいる/状態になるために行う行為・活動などを指している。
3.  呼吸法 : 呼吸（息）のしかた、またその技術体系やそれを用いた訓練法などのこと。
4.  瞑想 : 心を静めて神に祈ったり、何かに心を集中させること、心を静めて無心になること、目を閉じて深く静かに思いをめぐらすことである。
5.  不調 : 体の具合や気分がよくない・こと（さま）。
6.  体調 : からだの調子。からだの状態。
7.  孤独感 : 仲間や身寄りがなく、ひとりぼっちであること。思うことを語ったり、心を通い合わせたりする人が一人もなく寂しいこと。また、そのさま。
8.  傾向 : 物事の大勢や態度が特定の方向にかたむくこと、または、かたむきがちであること。
9.  摩擦 : 物と物とがすれ合うこと。また、こすり合わせること。
10. 貢献 : ある物事や社会のために役立つように尽力すること。
11. 承認欲求 : 他人から認められたいとする感情の総称である。三大欲求の一つである。
12. 指南 : 武術・芸能などを教え示すこと。指導すること。また、その人。