アップル生成AI搭載の最新スマホ発表 買い替え需要喚起に注目
2024年9月10日 6時31分 生成AI・人工知能
アメリカのIT大手アップルは生成AIの機能を搭載した最新のスマートフォンを発表しました。IT大手のあいだでは生成AIをスマホに導入する動きが加速しており、スマホの買い替え需要を喚起できるのか注目されます。
アメリカのアップルは、9日、西部カリフォルニア州にある本社で、最新のiPhone16の4機種を発表しました。
独自の生成AIのシステム、「アップルインテリジェンス」が導入されるということです。
メール内容を要約したり写真から絵文字を生成したりできるほか、音声アシスタントの「Siri」の機能を向上させることで、言い間違いをしてもやりとりがスムーズに行えるようになるとしています。
生成AIの機能については、10月から英語に対応して徐々に機能を拡大し、2025年以降、日本語への対応を予定しているということです。日本での価格は、最も安いもので税込み12万4800円からで、9月20日から販売を開始します。
ティム・クックCEOは、配信した動画の中で「アップルインテリジェンスの画期的な機能を提供するために作られた新しい時代のiPhoneだ」と述べました。
スマホに生成AIを搭載する動きは、各社のあいだで加速しています。
アメリカのIT大手グーグルは、生成AI「Gemini」をスマホに対応できるようにしたほか、韓国のサムスン電子もAIを搭載した端末を発表するなど、作業の効率化や多様なコミュニケーションといった新たな付加価値をつけようと開発に力を入れています。
アメリカの調査会社IDCによりますと、2023年のスマホの世界の出荷台数は、この10年間で最低の水準まで落ち込みましたが、生成AIを搭載したスマホの登場によって買い替え需要を喚起できるのか注目されます。
各社で広がる生成AI搭載スマホ
グーグルは生成AI「Gemini」を搭載した自社のスマホを販売しています。
生成AIを使えばスマホで閲覧したホームページを要約したり、返信するメールの文案を提案したりすることもできます。
また、冷蔵庫の中にある食材をカメラで撮影すると、最適な料理方法を提案するという使い方もできるとしています。
また、韓国のサムスン電子でも、生成AIを搭載したスマホの販売に力を入れています。
折り畳み式のスマホに生成AIを搭載し、通話の内容をリアルタイムで翻訳することができるほか、送信するメールのメッセージをAIが丁寧な表現に変換するなどの機能をアピールしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240910/k10014577561000.html