日米欧など7中央銀行と民間金融機関 デジタル通貨の実証実験へ
2024年4月4日 13時49分 金融
日本やアメリカ、ヨーロッパなど7つの中央銀行と民間の金融機関が、デジタル通貨を使った実証実験を始めることになりました。国境を越えた決済を簡単にしたり、マネーロンダリング対策に役立てたりする仕組みづくりを目指します。
これはスイスに本部を置くBIS=国際決済銀行が3日に発表したものです。
BISが主導する形で、日銀やアメリカのニューヨーク連邦準備銀行、イギリスのイングランド銀行、それにスイスや韓国、メキシコなど合わせて7つの中央銀行が、デジタル通貨を使った実証実験に参加します。
実験では、中央銀行が裏付けしたデジタル通貨を使い、一般の銀行と中央銀行の間でのやり取りや銀行間の国際的な決済がスムーズにできるかを調査します。
現在、貿易などの決済では主に「SWIFT」と呼ばれる国際的な決済ネットワークが使われていますが、中継先の銀行を介して送金されるため、決済完了までに時間がかかるうえに手数料も発生します。
今回の実験で、手数料を引き下げながら国境を越えた決済を簡単にしたり、マネーロンダリング対策に役立てたりする仕組みづくりを目指します。
デジタル通貨をめぐっては、中国が「デジタル人民元」の発行に向けて先行しているとされ、中国に対抗するねらいもあるものとみられます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240404/k10014412291000.html