「自分は正しい」症候群、3つのタイプを知って対策を
【増えてます「自分は正しい」症候群】
「自分は絶対に正しい」と主張する困った人たちの精神構造を分析すると、3タイプに分けられる。「利得型」「自己愛型」「否認型」それぞれの特徴を見極めて、対策を練る第一歩に!
1. 自分のメリットを最大化しようとする「利得型」
自分にとって利益になると思えば、それが本当に正しいか、根拠があるかなどは考えず、ひたすら自分の正義を主張する「利得型」。代表格は、店員の態度や商品に難癖をつけ、値引きや特別なサービスを享受しようとするクレーマー。自分のミスを、「あなたがちゃんと説明しなかったから」などと他人のせいにする人も、保身という利益のために自分は悪くないと言い張る利得型の典型だ。「怒ったり、ごねたりすればまわりが自分の主張を聞いてくれるという“成功体験”が行動に拍車をかけているともいえます」と、片田さん。この利得型、主張に無理があると感じつつも、利益を得るために自分は正しいと言い張るタイプと、心の底から自分は間違っていないと思っているタイプがあるのだそう。「特に厄介なのは後者。本人はまったく悪いと思っていないので、こちらがどう説明しても聞く耳をもたないどころか、さらに攻撃してくる場合も」。
2. 自分の価値を高めるのに必死!「自己愛型」
自分を認めてほしい、他人より優位に立ちたいという自己愛の強さゆえに、自分の価値観や正しさを押しつけるのが、このタイプ。自分の能力や経験を自慢したり、アピールしたりするのはもちろん、相手を貶(おとし)めることで自分の優位性を示そうとするケースも少なくない。片田さんいわく、「自己愛型にとってなによりうれしいのは、相手に勝つことであり、支配すること。なので、相手が自分の価値観や要求を受け入れてくれるまで、主張を押しつけてきます」。また、プライドが高いため、自分を軽んじられるのも否定されるのも許せない。例えば自分の知識不足を指摘されたら、「知識より経験が大切。自分にはそれだけの経験値がある!」などと、自分が正しいと声高に主張するといった具合。「有名人と知り合いなど“権威”を借りて自慢したり、相手の話を最後まで聞かずに自分の話にすり替えたりする人も、このタイプの可能性が高いので要注意です」。
3. 弱みがあるからこそ他人を攻撃する「否認型」
「自分の弱みや非を隠すために、相手を攻撃するのが『否認型』。そもそも人は、弱みを突かれるとつい感情的になって相手を攻撃しがちですが、否認型はその前に行動に出ます。先に相手を非難することで、自分は悪くない、正しいと見せようとするのです。『悪いのは自分ではなく、相手だ』と強調することで、自分が抱えている問題を否定したいという防衛反応が働いているともいえます」(片田さん)。一例がモンスターペアレント。なんでも学校のせいにするのは、自分のしつけや家庭教育の不備を突かれたくないという心理が無意識に働いているからこそ。「このタイプは、自分の非がばれたあとのことは考えない人が多い傾向にあります。その場での快感を優先し、先のことは考えないという心理構造、快感原則にのっとって行動しているからです。非が明らかになっても、『そんなことはない』と断固否定するのも、このタイプの特徴です」。
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