色のイメージは国や文化によって違うの?
国や文化、習慣や体験の違いなどによって違ってくることがあるよ。
同じ赤を見ても、ある国の人たちは「情熱」を感じ、別の国の人たちは「懐かしさ」を感じるなど、違いがあることがあります。国や文化がもたらす「色のイメージ」の例を見てみましょう。
タイでは、曜日ごとに色や仏像、数字などが決まっています。そして、誰もが自分の生まれた曜日(誕生曜日)を知っており、自分の誕生曜日の色をラッキーカラーとして身につけたり、占いに使ったりしています。カレンダーなどの暦が普及していなかったころは、宮廷に仕える女性の服の色で、その日の曜日を確認していたそうです。
「虹の色の数は?」という問いかけに、ほとんどの日本人は「7色」と答えますが、これは世界共通の答えではありません。国や地域、民族などによって、8色だったり、2色だったりとさまざまです。
これは実際に8色や2色に見えているわけではなく、色を表現する「言葉」が違うからです。バイガ族にとって、赤・橙・黄などの暖色系の色をあらわす言葉はすべて「赤」であり、青や紫などの寒色系の色をあらわす言葉はすべて「黒」であるため、2色と答えるのだと考えられます。
ある色から、それと関係した物やイメージを思い浮かべることを「色の連想」と呼びます。日本の子どもに人気の戦隊ヒーローのメンバーも、それぞれの性格から連想されるイメージカラーがあります。
下で紹介した色が持つイメージは、日本の例。海外のヒーローは、どんな色でどんな性格をしているか、調べてみましょう。
青は、世界中の人々に共通して好まれる色です。世界の平和と安全を維持するための機関である国際連合の旗の色が青であるように、青には誠実さや信頼のイメージがあります。ほかにも海や空から連想される広大さ、冷静、さわやかといったイメージもあります。
世界中にはいろいろな文化や考え方を持った人々が暮らしています。色に関する好みやイメージだけを見ても、世界中でおおよそ共通しているものから全く違うものまでさまざまです。
皆さんはどう感じましたか? 自分の感覚と全く違ってビックリしたかもしれませんね。でも感じ方や考え方は人それぞれ、決して他人がどうこう言えるものではありません。もちろん、あなたの感じ方や考え方も人と違ってよいのです!
これから皆さんが大人になる中で、たくさんの違う文化や考え方に触れることになると思います。そのような違いを認識し受け入れる、柔軟な姿勢を大切にしてください。
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