世界の社会問題
ー差別ー
ジェンダー格差(男女平等)
男性と女性にはそれぞれの役割があると社会的・文化的に偏見や不平等な扱いをうけることをジェンダー格差といいます。多くの犠牲者は男性優位が顕著な発展途上国の女性で、文化的に教育を受けられず読み書きができない女性は全体の60%、そのため貧困層から抜け出せない70%が女性であると言われています。また世界で3人に1人の女性が暴力を受けている、また女性の医療アクセスが整っておらず妊娠・出産で1日に800人が死亡しているなど、さまざまな男女差別による社会問題が存在しています。
また、先進国においても男女の収入に大きな格差があることや、雇用においても女性は決定権の持つ役職になかなか就けないなど経済的な格差があります。
ジェンダーによる男女差別を改善し、男女平等の世の中を作ることが世界共通の課題となっています。
人種差別
人種とは、人を肌の色、骨格、毛髪など体の特徴で分けた区分ですが、差別の対象は体の特徴だけに留まらず、階級、宗教、民族など様々な背景のもと、経済的、社会的に権利が侵害されています。
近年社会情勢が緊迫し、戦闘地域から多くの難民、移民が世界中をさまよう中、人種差別を動機とする犯罪や暴力が世界各地で相次ぎ深刻な社会問題となっています。世界的なレイシズムの高揚に直面している中、人種的憎悪の煽動が懸念されています。
また、南アジアでは2億6,000万人もの人がカースト制度により差別を受けていること、中東、アフリカ地域では、出稼ぎ労働者への差別、奴隷貿易による強制労働問題、南米ではアフリカ系の子孫が教育や雇用の面で差別を受けるなど、世界各地で人種差別は今も続いています。
リンク:https://business-textbooks.com/social-problem-world/
[単語]
1. 偏見(へんけん):偏った見方のことである。
2. 戦闘(せんとう):たたかうこと。
3. 憎悪(ぞうお):ひどくにくむこと。
4. 煽動(せんどう):ある行動を起こすようにしむけること。
5. 出稼ぎ(でかせぎ):居住地を一定期間だけ離れ就労すること。
6. 奴隷(どれい):人間でありながら所有の客体即ち所有物とされる者を言う。