ロスジェネ世代とは
今年もたくさんの若者たちが、この春に新社会人として羽ばたきました。混乱の時代を生き抜いていくであろう彼らに、「どうかたくさんの素晴らしい出会いとチャンスに恵まれますように」と祈るような気持ちになります。
厳しい状況に置かれているのは新卒者だけではありません。コロナ禍で聞くようになったのが「ロスジェネ世代」。団塊世代、バブル世代、ゆとり世代まではわかるんだけど、ロスジェネってどういう世代なのか、よくわかりません。今のうちにしっかり調べておこうと思います。
ロスジェネ世代の社会背景
「ロスジェネ」とは「ロストジェネレーション」の略で、英語で「失われた世代」という意味。バブル崩壊後の10年にわたる景気低迷、いわゆる「失われた10年」に就職活動をした世代を指し、厳しい就職難にさらされたことから「就職氷河期世代」とも呼ばれるそうです。主に、1970年~1982年に生まれた人たちを指すことが多いようですね。現在約2000万人のロスジェネ世代がいるとされています。
多くの企業が正社員の採用を控えていた時期に、就職活動をすることになったロスジェネ世代。高学歴の新卒者でも正社員に採用されないことも珍しくなかったそうです。結果的に新卒から派遣や契約社員、フリーターといった非正規雇用でスタートし、現在も不安点な雇用の状態の人が少なくないといわれています。
ロスジェネ世代の特徴
安定した収入、実家からの独立、結婚、子育てなど、人生のさまざまな機会を「ロストした(失った)」といわれるロスジェネ世代。厳しい就職難にさらされた分、この世代は非常に優秀な人が多く、知識や資格を取ったりスキルアップなどに意欲的だという特徴があるそうです。
そんな彼らの生活スタイルは堅実で、貯金をしっかりする人が多いようです。一方、結婚に対しては消極的で、未婚率が高めという特徴もあるそうです。社会に出るときからチャンスを奪われ、不遇の時代を経験したことから、収入の低さや将来への不安から物事をネガティブに考える傾向もあるとか。
結婚や出産など、重要なライフステージに差しかかっているロスジェネ世代ですが、このままでは、少子化や貧困、中高年のひきこもりなど、さまざまな社会問題が深刻化してしまうのではないかと懸念されています。
コロナ禍で社会人になる若者も、ロスジェネ世代も、チャンスが行き渡る穏やかな世の中に早くなりますように。
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[単語]
1. 堅実(けんじつ):手堅く確実なこと。 確かであぶなげのないこと。
2. 懸念(けねん):気になって不安になること、あるいは気になった事柄が心から離れない状態を表す言葉である。