「だるま」とは?目入れの理由、福を呼ぶ「だるま」のルーツを紐解く
だるまとは?
だるまの歴史
だるまは、張り子でできた伝統工芸品です。
だるまに手足がないのは何故?モデルは達磨大師
達磨大師は南インド出身の高僧で、言い伝えでは150歳で没するまでインドや中国で仏教の教えを広めました。
だるまといえば全体が丸く、手足のない姿が特徴ですが、これは達磨大師が岩壁に向かって9年間も座禅を続け、ついに手足が腐ってなくなってしまったという伝説からその姿を模したものなのです。
だるまは縁起物~七転び八起き~
達磨大師の不屈の精神と、何度転んでも起き上がるおきあがりこぼし、そして「七転び八起き」ということわざが結び付き、いつしかだるまは願いを叶えてくれる縁起物として、人々の暮らしに定着していきました。
だるまの目入れ
一部の地域を除き、だるまは目を入れない状態で売られています。
これはだるまを買った人が、願い事をしながら自分で目を入れるためです。
「願掛け」の“願(がん)”と、目の“眼(がん)”を掛けているともいわれます。
江戸時代に、視力が低下してしまう「疱瘡(ほうそう)」という伝染病が流行し、人々は黒々とした大きな目のだるまを求めました。
そのうちに「自分で目を入れたい」というお客さんが増え、目を入れないだるまが売られるようになったというのが、目入れの風習のはじまりとされます。
だるまの供養はいつするの?
お役目を終えただるまはゴミとして捨てず、お寺や神社で「お焚たき上げ」という供養をします。
時期は地域によって異なりますが、新年の恒例行事として1月に行うところが多いようです。
リンク:https://wa-gokoro.jp/traditional-crafts/573/
[単語]
1. 張り子(はりこ):竹や木、粘土などで作った型に紙などを張り付けたもの。
2. 座禅(ざぜん):仏教で姿勢を正して坐った状態で精神統一を行う、禅の基本的な修行法。
3. 模する(もする):ある形に似せて作る。まねる。
4. 縁起物(えんぎもの):よい事があるようにと祝い祈るための品物。
5. 供養(くよう):一般的に亡くなった人に対して冥福を祈るものです