意外と知らない食べ物の違いシリーズ4選 (3)
パンケーキとホットケーキの違いとは?
情報番組を見ていたら、ビックリするくらい厚く膨らんだパンケーキがおいしそうでうっとり! 雪のような粉砂糖、たっぷりの生クリーム、カラフルなフルーツ……、ついスマホで写真を撮りたくなる若者の気持ちがわかるわ~。
とはいえ、昔ながらのホットケーキも捨てがたいんですよね(バターとメイプルシロップでシンプルに!)。たまに無性に食べたくなるワタシです。ところで、パンケーキとホットケーキはどう違うのかしら?
調べてみたところ、まずパンケーキのパンは、食パンやジャムパンのパンではないと知ってビックリしました。英語で、フライパンに代表される平鍋をPanと呼ぶため、パンケーキは「平鍋で焼いたケーキ」という意味なんですって。
また、材料になる粉は小麦粉に限らず、ソバ粉、トウモロコシ粉、米粉、玄米粉なども使われるそうです。日本のお好み焼きやどら焼きも、海外ではパンケーキとして紹介されています。
日本に西洋発祥のパンケーキが登場したのは、丸善商社出版社が1884年に出版した『百科全集』の「PANCAKE(薄餅)」という項目でした。続いて1904年には、常磐社の『常磐西洋料理』という料理専門書に「パンケーク」という記述が見つかります。
1923年、東京日本橋の三越デパートで「ハットケーキ」というパンケーキが提供されました。このハットケーキが「ホットケーキ」と呼ばれるようになり、同じくホットケーキをメニューに加える喫茶店やフルーツパーラーが増えたといわれています。
外で食べるものだったホットケーキですが、1930年頃にホーム食品が「ホームラック」という日本初の「ホットケーキの素」を発売しました。ただ、この頃のホットケーキの素は無糖だったということもあり、それほど人気というわけではなかったそうです。
しかし、1957年に森永製菓が加糖タイプのホットケーキの素を販売したところ、これが大ヒット! 他の食品メーカーも、こぞって加糖タイプのミックスを発売しました。
ホットケーキはパンケーキとは別物と勝手に思っていましたが、パンケーキの一種だったのですね。納得です!
リンク:https://halmek.co.jp/qa/368
[単語]
1. 平鍋(ひらなべ) : 底の浅い平たい鍋。
2. フルーツパーラー : 果物店を兼ねた喫茶店。