日韓の管理・専門職は短命? 男性の死亡率、欧州と比較
日本と韓国の管理職・専門職の男性は、欧州と比べて死亡率が高い傾向があるとの分析結果を、東京大やオランダのエラスムス大などの研究チームが発表した。日韓では、不況期に死亡率が高まる傾向がみられた。研究チームは、日韓のほか、英国やスイスなど欧州8カ国の計10カ国の、1990~2015年の35~64歳の男性の死亡率と職業の関係を分析した。日本はバブル景気崩壊後の90年代後半、韓国はリーマン・ショック後の00年代後半に、それまで最も低かった管理職・専門職の死亡率が高まり、事務・サービス職などの死亡率と逆転。死因はがんと自殺の上昇が目立った。工場や建設、運送業などで働く労働者の死亡率は欧州に比べて、日韓は低かった。一方、欧州は90年代後半から00年代後半に、特定の職業の死亡率が高まることはなかった。管理職・専門職の死亡率が最も低く、事務・サービス職などの死亡率が高いという傾向に変化はなかった。
リンク:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190611-00000035-asahi-soci
[単語]
1. 欧州:ヨーロッパのこと。
2. 不況期:景気循環の一局面で、経済が停滞している状態。
3. バブル景気:1986年12月から1991年2月までの51か月間に、日本で起こった資産価格の上昇と好景気、およびそれに付随して起こった社会現象とされる。
4. 崩壊:くずれてしまうこと。こわれてしまうこと。
5. 逆転:事の成り行きなどがそれまでとは反対になること。
6. 死因:死亡の原因。
7. 職業:生計を維持するために、人が日常従事する仕事
8. 管理職:官公庁・企業・学校などで、管理または監督の任にある職。
9. 専門職:専門職とは、専門性を必要とする職のこと。
10. 傾向:物事の大勢や態度が特定の方向にかたむくこと、または、かたむきがちであること。